この辺りから新大橋にかけての一帯に江戸幕府の 艦船を格納する御船蔵がありました。四千八百 九十坪の広大な土地に大小十四棟の船蔵が 並んでいて、巨大な軍船「安宅丸」は船蔵の外に 係留されていました。安宅丸の取壊しを機に供養塔が建てられたことから、ここは俗にアタケ とも呼ばれ、広重の名所江戸百景「大はしあたけの 夕立」にも描かれています。
明暦三年(一六五七)頃の「明暦江戸大絵図」には、 すでに御船蔵がほぼ現在の位置にあり、川下の尾張屋敷との間の堀に堂々たる天守を備えた安宅丸が描かれています。
墨田区